【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は11月3日、東北部ウドーン・ターニー県で開催した出張閣議後の記者会見で、東北部上部地域の開発方針を明らかにした。1)農業・食品分野の高度化、2)国境貿易の振興、3)観光促進、4)薬物対策の強化の4本柱を推進する。
農業分野では、農産物の高付加価値化を進めるとともに、将来の食品産業やバイオ産業の育成を図る。政府は高等教育科学研究革新省に対し、食品イノベーションセンターや食品検査施設の設置可能性を検討するよう指示。重点品目にはコメ、天然ゴム、パーム油、サトウキビ、キャッサバなどを位置付け、生産性向上や加工促進を通じて農家所得の拡大を目指す。
国境貿易では、物流・交通インフラの整備や通関手続きの円滑化を進めるほか、北東部経済回廊(North Eastern Economic Corridor)構想や経済特区開発を推進する。ラオス国境ブンカーン県については、新たな国境経済特区への指定や空港整備の可能性を検討する。
観光分野では、各県の特色を生かした観光地や周遊ルートの開発を進め、通年で旅行者・観光客を呼び込む方針。観光スポーツ省を中心に、観光振興イベントや需要喚起策を実施し、地域経済の活性化につなげる。
薬物対策では、取り締まり、防止、リハビリテーションを一体的に推進する。警察と内務省が主導してデータベース整備や技術活用を進めるほか、近隣諸国との連携を強化する。依存症患者の社会復帰支援については、ウドーン・ターニー県が進める薬物問題対策の総合戦略「ウドーン・モデル・プラス」を活用し、社会開発・人間安全保障省や保健省と連携して取り組む。
首相はまた、世界各地の紛争を背景に食料安全保障の重要性が高まっていると指摘し、農産物の高付加価値化が農家や食品産業の収入増加につながるとの考えを示した。さらに、2027年3月14日までウドーン・ターニー県で開催中の国際園芸博覧会への来場も呼び掛けた。


























