〈タイ業界事情〉EDIシステムの問題点をAIによりどこまで解決できるのか BANGKOK TOKI SYSTEM CO., LTD.

 今回は表題の通りEDIシステムに対するAI活用についてを取り上げてみたいと思います。このEDIシステムと言いますのは「Electronic Data Interchange」の略称でございまして、その名の通り電子データを交換するシステムということで、具体的には会社間で受発注の取引及び納品報告等を電子データでの受け渡しをおこなうことにより実現するシステムを指しております。

 それで昨今ではこのEDIシステムの主流はWEBを介しておこなう形となっておりまして、どういうものかといいますと発注を行う会社さんがWEBサーバーを立ち上げまして、発注先である会社さんはそのWEBサーバーに対してEdgeやクロームといったWEBブラウザーにてアクセスをおこない発注データのダウンロードや、そのダウンロードしてきた発注データに対する納期回答や実際の納品実績(INVOICEデータ)をアップロード若しくはEDIシステム上に入力するといったものとなります。

 このWEB型EDIシステムの利点としましては、発注元の会社さん側としましてはEDIシステムは自社の購買管理システムと自動連係しておりますことから、従来であれば購買担当者が注文書をそれぞれ発注先の会社にFaxやメールにて送付して、また同発注内容に対する納期回答や納品報告(仕入先からのINVOICE)を購買管理システムに手入力をおこなっていた作業が、全てシステム間における自動連係に置き換わりますので全く不要になるということです。

 このことによりオペレーションの省力化それから当然ながら入力ミスの防止と、あと属人化の防止までおこなえるのですから、発注元の会社さんにとってはかなり大きなメリットを享受することが出来る仕組みであると言えるでしょう。

1、EDIシステムの問題点
 ところが、逆に注文を受ける側の会社さんにとってはどうでしょうか。このEDIシステムを使用することにより受注データをダウンロード出来るというメリットはあるのですが、ただその受注データも発注元のシステム側がデザインしたものですから、そのデータを自社のシステムに取り込むにはそれなりの加工作業が必要になります。

 それから納期回答については今までは電話やメール等での回答、納品報告についてはINVOICE(若しくはDelivery Note)を自社システムから発行することで完結していた作業が、今度は発注元のEDIシステムに都度アクセスしてデータ入力若しくは電子データのアップロード作業をおこなわないといけなくなってしまいます。

 これが発注元の会社さんが一社であればそれほど大変でも無いのですが、何十社もあった場合その会社さん毎のEDIシステムにそれぞれアクセスする必要があり、システム毎で当然オペレーション方法も違うでしょうし、前述の受注データの加工作業や納品データの入力及び加工作業等をそれぞれおこなうとすれば、その作業の為だけに専用のオペレーターを雇う必要性も出てきまして、逆にこちらでは属人化が進んでしまうという事態にもなりかねません。

 このことが表題に記しておりますEDIシステムの問題点でありまして、発注元の会社さんにとっては素晴らしいシステムでありながらそれほど普及していかないのは、この点が解決されないからではないでしょうか。

 それで、ここからがようやく本題になるのですが、こういったEDIシステムの問題点を果たしてAI活用をおこなうことにより解決することが出来るのかというのが今回の内容でございまして、そこで解決方法についてを一つずつ考えて行きたいと思います。
2、注文データの送付デザインに対する解決方法
 この問題はどういうことかと言いますと、前項にも記述しておりますが発注元が発注先の会社さんに注文データを送付する際に、作成されるEXCELシートやCSVファイルは発注元のEDIシステムが定めたデザインで、例えば最初の項目がP/O番号で続いて発注日付、発注タイプ、仕入先、希望納期、納品場所等々の発注元にとっての必要項目が並ぶ形となっております。

 そして、通常このままでは発注先は自社システムにアップロードすることが出来ませんので、ダウンロードしてきたファイルに都度加工処理をおこなう必要があります。

 では加工処理をおこなわなくても良いように、常に発注先のシステムにアップロードが可能なデザインのファイルがダウンロード出来るとすればどうでしょうか。要はEDIシステム側でA社にはA社用のP/Oデータファイル、B社にはB社用のP/Oデータファイルがダウンロード出来る仕組みをEDIシステム側に作ってやるということで、果たしてそんなことが可能なのでしょうか。

 実際にEDIシステムの中には、ダウンロードする注文データのデザインを発注元で任意に変更できるという機能を持っているものもあるのですが、ただそれにしましてもオペレーターさんが自社システムの仕組みをよく知っていないとそういった作業はおこなえませんことと、そもそも必要項目がダウンロード対象項目に含まれていないケースもありまして、それほど簡単にはいきません。

 そこで、AI活用ということになるのですが、実は以前にも今回と同じような内容のお話をさせていただいたことがございまして、その際のAI活用での解決方法として発注先でどういったデザインのファイルでもAIで解析してアップロード出来る形に変換してくれる「ANY EDI SYSTEM」(詳しくは弊社のホームページwww.bkktoki.comをご参照ください)を使用していただく形を紹介させていただきました。

 この「ANY EDI SYSTEM」は前述の通りダウンロードする側で使用するシステムなのですが、同じようなことを逆にEDIシステム側でおこなえないかということが今回提案させていただく内容となります。

 具体的には注文データをダウンロードする際に先ず現在自社システムでアップロードをおこなっているフォーマットデザインのファイル(EXCELでもCSVでも問題ありません)をアップロードします。するとEDIシステム側でAI機能が働き同ファイルの中身を自動解析して、同じようなデザインのファイルをダウンロード出来るようにする(項目の並びであるとか、項目の区切り記号や日付フォーマット等をアップロードされたサンプルに準拠させる)という機能となります。

 ただ「ANY EDI SYSTEM」もそうなのですが、100%完璧に解析がおこなえないケースも考えられますので、最終的に人の手で調整出来るような仕組みも残しておくことで、変則的でイレギュラーなデザインにも対応できるようにしておく必要はあります。

 このフォーマットデザインの調整作業については最初に一度だけおこなっておけば、あとは同じデザインで常にダウンロードファイルが作成されますので、メールアドレスの登録をおこない自動で注文データが送付される機能も作っておけば、都度いくつもの異なるEDIシステムにアクセスする必要も無く、発注先側の作業は格段に軽減されるのではないでしょうか。
3、回答納期及び納品報告に対する解決方法
 この問題も前項と同様に毎回様々なEDIシステムにアクセスしてデータ入力若しくは必要ファイルを都度加工してアップロードする作業を何とかすることが出来ないのかということで、それで解決方法としましても前項と似たようなものとなります。

 先ず回答納期についてですが、こちらは比較的簡単でございまして、前項にてダウンロードされた注文データを元にして項目の最後に回答納期という項目を一つ追加したものを逆にアップロードすれば、わざわざEDIシステムの入力画面から入力作業をおこなわなくてもデータ取り込みをおこなうことが可能となります。

 次に納品報告についてなのですが、これについては通常であればDelivery NoteやInvoiceを発行することにより納品先(発注元)に情報を渡す形になるのですが、EDIシステムを介してということですと、電子データを用いて情報を受け渡す必要があります。

 ところが前述のようにEDIシステムは通常システム自身が認識できるフォーマットデザインの電子データしか受け付けないので、発注先は都度発注元の要求するデザインに合わせてデータ加工をおこなうか、一つ一つEDIシステムの画面から手入力をおこなうという作業が必要となります。

 そこでこの納品データについても前項と同様「ANY EDI SYSTEM」の機能を転用して、発注先のシステムから出力される納品データ(EXCEL、CSV等)をそのままアップロードすると、EDIシステム側で同じようにフォーマットデザインを自動解析してシステムにそのまま取り込めるような機能(こちらも人間による調整機能は必要ですが)を付けることで、オペレーターさんの作業工数を格段に減らすことが出来るかと思います。

 また注文データと同じようにメール機能と連動させておけば、発注先は最初に一度フォーマットデザインを覚えさせるだけで、その後はEDIシステムにアクセスする必要もなくなるという状況を作り上げることも可能となります。
4、バーコード(QRコード)ラベルに対する解決方法
 この問題はどういうことかと言いますと、EDIシステムの機能の一つとしてバーコードラベルを発行する仕組みを持っていることがよくあります。それは何の目的なのかと言いますと、要は発注元が納品受け入れを行う際にバーコードをスキャンして入荷処理をおこなう仕組みだった場合、そのスキャン対象のバーコードは当然ながら自社システムで認識できるフォーマットである必要があります。

 そこで発注先に対して納品物には指定したフォーマットのバーコードラベルを貼ってもらうように依頼をする訳ですが、発注先でラベル発行のシステムを持っていないケースもありますので、その場合にはEDIシステムにアクセスしてもらい同システムから発行したバーコードラベルを貼ってもらうという形となります。

 ということで、問題点としましてはこちらも同様に都度EDIシステムにアクセスする必要があり、またこの場合はバーコードラベルという物理的な媒体を出力して、それを該当の納品物に貼るという作業が発生してきますことから、複数のEDIシステムを使用していた場合は上手く管理しないと混乱の元となりまして、このことが原因でラベルの貼り間違いといったミスも多く発生してしまいます。

 そこで解決方法なのですが、ラベルの貼り間違いを防ぐ究極の方法はラベルを貼らないことでありまして、何だか哲学の問題のようですが、要はラベルを貼らなくてもラベルを貼っているのと同じ状況を作り出せば良い訳です。

 こう書きますと余計に分かり難く思えてきそうですが、実はこの内容は以前にもこの欄で説明させていただいたこともありますし、弊社のホームページにも記載しているのですが、具体的に説明しますと発注先が自社管理の為に貼っているラベルを読み込んで入荷処理をおこなうというやり方であります。

 ただ当然ながら発注元からしますと様々な発注先があり、その発注先ごとにラベルのフォーマットが異なっておりますので、例えばQRコードが印刷されているものがあれば一次元のバーコードの場合だとか、中にはテキストのみでバーコードすらないケースもあるかも知れません。

 そこでこちらもあらかじめEDIシステムにそれぞれ自社のラベルをアップロード(バーコードの場合はバーコードに格納されている内容、テキストのみの場合はカメラ撮影した画像)すると、システムが自動的に内容を解析してそれぞれの会社ごとのフォーマットを格納しておき、同内容を入荷管理のラベル読み取り処理に反映させる形となります。
 ということで、このWEBによるEDIシステムと言うのは上手く使えば発注元・発注先の何れの会社さんにとっても格段に作業工数を削減出来てかつデータ品質を向上させるという優れものではあるのですが、今回挙げさせていただいた問題点がある為に、特にこのタイの国では全国展開されているような大きな発注元であるとか、グループ会社間ですとか、そういった限られた環境でしか使用されておらず、かつ発注先の会社さんにとっては同システムを運用する為の負担が増大しているといった状況となっております。

 そこで今回お話をさせていただきましたように、発注先の会社さんにとって至れり尽くせりの機能を作ることにより、このシステムを使わないと損をするという状況にまで持っていくことが出来ればWIN-WINの関係を構築することも可能になるのではないでしょうか。

BANGKOK TOKI SYSTEM CO., LTD.
住所:333 Lao Peng Nguan Tower 1, 17th Floor, Unit B1, SoiChaypuang,
Viphavadi-Rangsit Road, Chomphol, Chatuchak, Bangkok 10900
日本人担当:難波孝次
電話:0-2618-8310-1 ファクス:0-2618-8312 Eメール:toki@ksc.th.com
ウェブサイト:www.bkktoki.com

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