タイ深南部の51件同時多発テロ 陸軍「情報活動失敗ではなく、夜間の人員不足」

【タイ】陸軍は、パッターニー、ヤラー、ナラーティワートの南部国境3県で8月22日夜に発生した同時多発テロについて、「情報活動が失敗したわけではない」としつつ、「夜間の警戒要員が不足し、広範囲を十分にカバーできなかった」と釈明した。銃撃や放火といった51件ものテロを1件も阻止できなかったことに対し、治安当局は世論・政治家・メディアから「情報活動が機能していなかったのではないか」との批判を受けていた。

 ウィンタイ・スワーリー陸軍報道官(少将)は、「警備対象地域が広大で、夜間は特に人員が不足していた」「情報体制は機能しているものの、小規模で目立たない標的への情報収集を強化する必要がある」と釈明。今回の多くの事件は、集落外や重点監視区域に指定されていない場所で発生したという。全地点に均等に配置することは不可能で、リスク区分に応じて警備レベルを変えていると説明。「電柱のように膨大な数の潜在的標的をすべて警備するのは現実的ではない」と述べた。

 テロは主に破壊や放火で、陸軍は心理的効果や情報戦を狙った攪乱行為と分析。民間人の殺害を主目的とした形跡は乏しく、広範囲で同時に発生させることで支持者の士気を高める意図がある可能性を示した。

 また、治安当局の評価を損なう虚偽情報が繰り返し流されているとし、国防省は誤情報を随時訂正。「国軍がヘリコプターで民間人を銃撃したと」の噂についても「事実無根」と断言した。

 今回の一連のテロは、深南部一帯でテロを繰り返すマレー系分離独立派組織「BRN(パタニ・マレー民族解放戦線)」の関与との見方を示したが、51件すべての犯行主体が確定したわけではないという。同3県では翌23日にも連続してテロが発生し、2日間で76件に達した。

●タイ深南部3県で爆破・放火テロ51件 1県で夜間外出禁止

画像:SMART Soldiers Strong Armyフェイスブックより

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