【タイ】政府は、少なくとも20の政府機関から機密情報が流出した事案を受け、サイバー防御の強化に向けて多要素認証(MFA)の導入やパスワードの再設定を検討している。デジタル経済社会省(DES)が近く閣議に対策案を提出する。
タイで発生した情報流出は規模が大きく、過去に漏えいした認証情報がネット上に大量に残っているという。最新の1年間だけでもおよそ6000万件のアカウントが新たに流出したと推計される。今年6~8月には、首相府を含む20の政府機関から50万件以上の国民データが、別件では犯罪組織による900万件超の個人情報がそれぞれ流出したと報じられた。
チャイチャノック・チッチョープ・デジタル経済社会相は各機関に対し、早急にシステムのパスワードを変更して流出した認証情報による不正アクセスを防ぐ必要があると訴えている。個人情報保護法(PDPA)に基づく安全管理措置の厳格な履行を求め、基準を満たさない機関には法的措置を適用していく。
また、盗まれたログイン情報を販売しているとされるダークウェブ市場(Dark-web marketplaces)の取り締まりに向け、国際協力も進める。今回の流出も直接的なサイバー攻撃ではなく、犯罪者が過去に盗まれたユーザー名やパスワードをダークウェブで購入し、政府システムにアクセスしたことが原因とみられる。現状、犯罪者は有効な認証情報を使ってアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)経由で政府システムにアクセスし、基盤となるサイバー防御を突破せずにデータを取得できるという。



























