タイ産コメ価格が上昇、年後半の輸出回復に期待

【タイ】タイ国内のコメ価格が上昇基調にある。中東情勢の緊張が和らいで海上輸送費が下がれば、2026年後半に輸出需要が持ち直すとの見方が広がっている。

 タイ精米協会によると、中部アユッタヤー(アユタヤ)県産の白米(15%水分)の国内価格は5月15日時点で1トン当たり8100〜8500バーツと、前週の7700〜8100バーツから上昇した。東北部ウボン・ラーチャターニー県産のジャスミン米(ホームマリ)は1万7000〜1万8000バーツで横ばいだった。

 タイのメディアがシンガポール系の農産物商社オラム・アグリの分析として伝えたところによると、中東の地政学的リスクが後退すれば、タイ米の輸出は年後半に回復する可能性がある。ただ、国内在庫が潤沢ではないため、主力の5%砕米の価格は大幅な上昇にはつながりにくく、当面は小幅な値動きにとどまるとの見方を示した。

 タイ米輸出業者協会によると、5%砕米のFOB(Free On Board)価格は5月13日時点で1トン429米ドルと、5月6日の408米ドルから上昇した。肥料、輸送、包装費の上昇も輸出価格を押し上げている。

 米国農務省(USDA)の統計によると、タイの1〜4月の米輸出量は前年同期比25%減となった。オラム・アグリによると、これは例年世界各国から90万〜100万トンを輸入するイラクの発注が遅れていることが主因で、「タイ米の品質と価値は依然として強みがあり、輸出量の減少は競争力の問題ではなく時期の問題」とみている。

 タイの輸出市場に影響する国としては、フィリピンとインドが挙げられる。フィリピンは政策変更を進めているものの輸入需要は底堅いという。ベトナム産が多いものの、タイ米への需要も一定程度維持されるとみられる。インドは低価格戦略を続けており、アフリカ諸国など価格に敏感な市場ではタイ米と競合するが、品質を重視する市場ではタイ産が優位性を保っている。

資料写真:newsclip

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