タイ中高速鉄道アユタヤ駅の設計見直しへ、業者辞退で再入札も 世界遺産への影響を軽減

【タイ】タイ国鉄(SRT)は、タイ・中国共同による高速鉄道計画に伴うアユッタヤー(アユタヤ)駅の設計を大幅に見直し、ユネスコ世界遺産への影響を最小限に抑える方針を明らかにした。文化財保全の要件に沿う形で駅の構造や規模を全面的に調整するという。

 見直し後の設計では、高架構造の高さを従来の19メートルから17メートルに引き下げ、駅舎の高さも54メートルから28メートルへと大幅に縮小した。駅全体の敷地面積も13%削減し、さらに遺跡保護区域内に位置する現アユタヤ駅から少なくとも15メートル離れた場所に移設する。

 新たな設計は、ユネスコの勧告およびタイ文化省芸術局との協議を踏まえたもので、歴史的景観との調和を図ることを目的としている。特に190本もの橋脚が並ぶ6キロ区間では考古学的調査が必要で、完了まで最長2年を要する見通し。

 これらの変更により、アユタヤ駅を含む高速鉄道工区「契約4.5(バーンポー〜プラケーオ)」を落札していた業者が辞退し、SRTは同契約の再入札を行う。総額100億バーツ(500億円相当)超で、再入札は土木工事および軌道工事、次いで駅舎建設の2段階で実施され、5月までに入札書類をまとめて7〜11月に入札を行い、2027年初めの着工を目指す。資材価格の上昇はあるものの、駅規模の縮小によって予算は当初の118億バーツの上限内に収まる見通しだという。

タイ中高速鉄道、工事遅延が深刻化 2030年開業は困難か

写真:タイ運輸省

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