タイ政府が1兆5000億円を中央予算に振り替え 官民折半支援策や緊急対策に充当

【タイ】政府は経済刺激策として進める官民折半支援策「コン・ラ・クルン」や緊急対策事業の財源確保に向け、未執行の投資予算およそ3000億バーツ(1兆5000億円相当)を中央予算に振り替える見通しだ。各省庁に割り当てられた投資予算で3月末までに執行できない分を、首相権限で中央予算に移管する。

 2026会計年度(2025年10月~2026年9月)の投資予算総額は8610億バーツ。うち3月24日時点で58%に当たる5080億バーツがすでに契約済みで、残る約41%の3530億バーツが未契約となっている。ここから、前年度に借り入れた資金の返済分700億バーツや、複数年度にまたがってすでに拘束されている投資予算を差し引いた残額が、中央予算への振り替え対象となる。

 予算局はこれまで、設備投資など単年度の資本支出について、会計年度の第1四半期内に契約と支出を完了するよう各機関に通達してきた。調達関連の支出も同様に第1四半期内の契約完了が求められ、新たな複数年度事業については第2四半期までに契約を締結する必要がある。中央予算を除く3月13日時点の暫定的な進捗状況では、一部の機関で単年度事業や新規の複数年度事業が目標に達していない可能性があり、予算局が状況報告を求めている。

 エークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相は、エネルギー価格の上昇を受け、関係機関と連携して国民支援策を準備していると説明。支援対象は、福祉カードを通じた低所得者層、運輸省が所管する運輸部門、商務省が担当する漁業・農業分野や肥料対策、財務省が低利融資で支援する産業・サービス分野の5つに分かれる。

 このうち低所得者向けには、福祉カード保有者に対して既存の月300バーツの生活必需品購入補助に加え、3カ月間にわたって月300バーツを上乗せ支給する案が検討されているという。福祉カード制度には月47億バーツが充てられており、その9割が「トンファー(ブルーフラッグ)」店舗での商品購入に使われている。

エークニティ財務相 写真:タイ財務省ホームページより

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