タイ政府、災害時の緊急支援金支出基準を改定 3月6日以降の発生事案から適用

【タイ】タイ財務省は、災害発生時に迅速かつ透明性の高い支援を行い、現行の物価水準に見合った対応とするため、「緊急災害被災者支援に係る政府緊急資金の支出基準」を改定し、2026年3月6日以降に発生した災害から適用すると発表した。

 新基準は、政府の緊急対応資金に関する財務省規則(2025年施行)に基づき、全国で統一した運用を図ることを目的としている。これに伴い、2020年に定められた従来の基準は廃止される。支援内容を現状に即したものとし、被災者が速やかに支援を受けられる体制を整えるとともに、透明性と検証可能性を高める。

 生活支援では、被災者への食事提供について1日3食までとし、1食当たり80バーツを上限とする。生活必需品をまとめた支援物資は1世帯当たり1000バーツ以内とし、社会開発人間安全保障省のデータベースに登録されている7歳以下の子ども、障害者、高齢者については、1人当たり最大1000バーツを追加支給できる。飲料水や生活用水は、状況が平常に戻るまで必要最小限の実費を支給する。

 住宅が全壊した場合の当面の生活費は、1世帯当たり4900バーツを上限に実費支給とする。住宅の修繕費は1棟当たり8万8600バーツまで、穀物倉庫や農産物保管施設、家畜小屋の修理費は1世帯当たり6800バーツを上限とする。

 賃貸住宅や他人の家に居住していた被災者が住めなくなった場合には、月額2500バーツを上限に最長2カ月分の家賃補助を行う。寝具の損壊や新規購入が必要な場合は、1人当たり1200バーツまで実費を認める。仮設トイレが必要な場合は、10人につき1基を目安に1基当たり平均5000バーツ以内でのレンタル、または簡易トイレや資材の購入として1人当たり1000バーツ以内とする。

 社会福祉分野では、被災地域での短期的な生業再建を目的に、職業訓練用の資機材を1人当たり2400バーツまで支給する。講師謝金は1日600バーツ、最長10日間とし、研修運営費は1万2000バーツを上限とする。研修修了後の就業資金としては、1世帯当たり4800バーツまで支援する。

 医療・公衆衛生面では、浅井戸の清掃費を1カ所当たり750バーツまでとするほか、飲料水が不足する世帯には250バーツを上限に支給する。家庭の衛生環境改善に必要な資材や薬剤は1世帯当たり500バーツまで、洪水後の消毒やカビ除去については600バーツまで認める。

 森林火災、煙害、微小粒子状物質(PM2.5)などの緊急時には、特に高齢者や障害者など配慮が必要な人々を優先し、1人1日1枚を上限にマスクを配布する。農業分野では、災害発生前に関係機関へ登録・更新を済ませている被災者を対象に、作物、漁業、畜産、養蚕、経済昆虫などについて、定められた条件と上限額の範囲で支援を行う。

 支援金の支給方法は、現金、小切手、電子決済のいずれも認められ、公的規則に従って実施される。

2025年11月に南部ソンクラー県で発生した洪水 写真:レスキュー隊「1677(ร่วมด้วยช่วยกัน)」フェイスブックより

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