タイ国軍、カンボジア国境問題で白書公表 主権防衛の姿勢を強調

【タイ】国軍は、タイ・カンボジア国境を巡る問題について、国家主権を守るため常時警戒態勢を維持していると改めて表明した。カンボジア側指導者の最近の主張に反論する形で、事実関係と証拠をまとめた白書を公表した。

 タイ空軍副司令官で、タイ・カンボジア情勢合同情報センター(JIC)所長のプラパート・ソーンチャイディー空軍大将は2月21日、国軍は24時間体制で警戒を続けているものの、武力行使はあくまで最終手段であると強調。その上で、外交、経済、社会、広報といった各分野での対応を並行して進めていると説明した。

 再び衝突が起きる可能性への懸念について、陸軍報道官のウィンタイ・スワーリー少将は、実弾射撃は行っていないものの、予防的措置を含め部隊は万全の準備を整えていると述べた。兵士の安全確保を最優先としており、緊急事態に備えた陣地の強化なども進めている。

 国軍は、タイ側が係争地を占拠しているとのカンボジア側の非難を否定し、すべての部隊配置は昨年12月27日に発表された共同声明に厳格に従っていると主張。プラパート空軍大将は、タイ国軍がカンボジア領内に進出した事実はないと明言した。

 白書には、2011年の武力衝突や2025年7月と12月に報告された事案を含む歴史的記録のほか、事実関係を整理した資料、作戦データ、裏付けとなる証拠が収録されている。透明性確保が目的で、JICは過去2カ月間に16言語で1800本以上の発表を行い、情勢の説明に努めてきたという。

 外務省のマーラティー・ナリター・アンダーモー副報道官も同日、タイ政府が二国間対話を重視する姿勢を再確認。スイス・ジュネーブで予定されている高官級会合で証拠を提示する用意があると述べた。

写真:タイ陸軍第2軍管区フェイスブックより

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