タイの11月の自動車生産台数11%増の13万222台、市場回復に期待

【タイ】タイ工業連盟(FTI)自動車部会の発表によると、2025年11月の自動車生産台数は前年同月比11.1%増の13万222台だった。1~11月累計は前年同期比1.6%減の134万1714台。11月の電気自動車(BEV)は単月で同1974.1%増の9624台だった。

 BEVの輸入販売に伴う国内生産義務(輸入台数の1.5倍)への対応が続いており、国内販売向けの生産が全体を押し上げた。

 11月の自動車(新車)販売台数は前年同月比20.7%増の5万1044台だった。1~11月累計は前年同期比5.3%増の54万6045台。BEVは単月で同91.5%増の1万569台だった。

 価格競争力が高まったBEVの販売増加に加え、PPV(SUV派生型ピックアップ)やピックアップトラック(BEV・REEV)の投入が寄与した。金融機関による金利引き下げを受け、購入者の資金繰りが改善したことも販売回復を後押ししたもよう。

 11月の完成車輸出台数は前年同月比12.2%減の7万8692台だった。1~11月累計は前年同期比9.77%減の85万787台。BEVは単月で2830台だった(前年同月比未発表)。

 輸出向けの内燃機関(ICE)車の一部モデルの生産終了により、乗用車の輸出が大きく落ち込んだことが減少の主因。ピックアップトラックの輸出も減ったほか、輸出市場の回復がアジア、豪州オセアニアに限定されていることが理由。

 スラポン・パイシットパタナポン顧問は、国内需要の持ち直しを背景に、生産や販売の回復基調が12月も続いていれば、通年での改善が期待されるとの見方を示した。輸出動向については市場ごとの回復にばらつきがあるとして、引き続き動向を注視する必要があるとした。

写真:newsclip

 

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