タイの都市型救助チーム、国際評価試験に合格 INSARAG基準をクリア

【タイ】タイの都市型捜索救助チーム「USAR Thailand」が、国際捜索救助諮問グループ(INSARAG)の外部評価制度(IEC)による審査に合格した。国際基準に基づく都市型救助チームとして認定を受けた形で、バンコク都庁(BMA)が発表した。

 評価は中部パトゥムターニー県の防災人材開発研究所やチャイナート県の防災拠点などで実施された。11カ国の評価団、オーストラリアの指導員3人、国連代表や各国のオブザーバーが参加。チームは情報提供、組織体制の説明、装備点検に加え、大規模地震を想定した36時間連続の実地訓練に臨み、国際基準に定められた172項目のチェックリストをクリアした。

 USAR Thailandは、バンコク都、内務省災害防止対策局、保健省など6機関が合同で編成。バンコク都からは40人が支援に入り、試験担当者、訓練管制役、模擬被災者役、ドローン班などを務めた。さらに獣医師チームが救助犬(K-9)の健康チェックを担当した。

 審査過程では、コンクリート切断機の故障により作業が遅れる場面もあったが、期限直前に修復して課題を完了したという。国際評価団からも実践的な対応力が認められた。

 今回の合格により、USAR Thailandは都市型捜索救助の国際標準に適合するチームとして位置づけられた。今後はバンコク都の訓練施設を拠点に技能向上や装備整備を進め、国内外での災害対応力を高めていく方針。

写真:バンコク都庁(BMA)

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