【タイ】タイ気象庁によると、タイは9月27日までの1週間、全国的に大雨となる見込みだ。南西モンスーンが大量の湿った空気をタイの北半分に運び、その前線が各地で停滞して雨雲が発達、大雨をもたらす。
台風18号(ラガサ)が9月18日にフィリピン東方で発生して北西に進んでおり、南シナ海を経てベトナム北部に上陸すると予想されている。タイに近づく頃には勢力を弱める見込みだが、この影響でタイを覆うモンスーンがさらに強まる可能性がある。
大雨の予報を受け、北部ピッサヌローク県バーンラカム郡のバーンラカム遊水地では、ナーン川からの水を呼び込み、チャオプラヤー川下流域の氾濫を予防する対策に乗り出した。ただ貯水量はすでに、総容量4億立方メートルのうち3億9700万立方メートルと、99%に達している。
全国の中・大型ダムの貯水容量は総計598億立方メートルで、これらも貯水量が既に78%に到達。一部は許容量を越えており、王立灌漑局と発電公社(EGAT)が連携して水量調整に当たっている。
今後の降雨状況によっては、バンコク首都圏でも洪水被害が拡大する恐れがある。