【タイ】タイ暫定政府は9月9日の閣議で、付加価値税(VAT)の税率を現行の7%のまま2026年9月30日まで据え置くことを承認した。物価上昇や世界経済の不透明感が続く中、家計負担の軽減と内需の安定を図る狙い。
ピチャイ・ジュンハワーチラ副首相兼財務相は、税制改革の一環として本来の10%に戻す案が提示されたが、経済回復の遅れを踏まえて見送られたことを明かした。タイ政府は1992年に10%のVATを導入したが、1997年にアジア通貨危機が発生したことを機に時限措置として7%に引き下げ、同率の適用を続けている。