【タイ】ワニが生息することで有名な北部ピジット県の「ブンシーファイ」でワニが死んでいるのが見つかり、解剖の結果、肺感染症が死因と判明した。ワニが増えすぎて過密状態に陥っているという。
ブンシーファイはピジット県を代表する観光名所で、一部が「ブンシーファイ・ワニ園」になっている淡水湖。ハスが咲くことでも知られ、「ハス沼」としてはタイ3番目の規模を誇るという。
今回ワニが死んでいたのはワニ園の敷地内で、ワニの赤ちゃんを観に訪れた来園客が見つけた。死んで数日経っていたと思われ、ハエが飛び回るほどに腐敗していたという。5月9日にはピジット県のタニット・プームターウォーン副県知事が現場を訪れ、早急な環境改善が必要と述べたという。
ワニ園によると、ブンシーファイに生息するワニは現在122匹。60匹が限界の区域に倍の数がいわば「ひしめき合う」過密な状態だという。肺感染症という死因も、過密状態が原因とみられる。
県は現在、生息区域を広げるため、ブンシーファイの拡張や近隣地での池や貯水池の造成に乗り出している。また、やはりワニ生息地があることで知られる隣県の中部ナコーン・サワン県にワニを送って受け入れてもらうなどの措置も講じている。
タニット副県知事は、「ワニはピジット県にとって重要な観光資源であり、県による本格的な対策が重要」と話している。