【タイ】バンコク西隣サムット・サーコーン県のラマ2世通りで11月29日午前4時頃、建設中だった高架道路が崩落し、3人が死亡、10人以上がけがをした。昼12時の時点で5人死亡の報道もある。
ラマ2世通りはバンコクからサムット・サーコーンにかけて長距離の高架道路工事が行われており、これまでにも事故が頻発していた。29日明け方の事故は、建設作業員39人が工事をしていた箇所で部品を溶接している最中に、一帯を支えていたガントリークレーンが倒れたという。死亡した作業員はいずれもミャンマー人と伝えられる。
事故によってラマ2世通りは交通規制が敷かれ、警察はペットカセーム通り(国道4号線)などの迂回路を利用するよう、ドライバーに促している。バンコク都内の高速道路にまで渋滞が及んでいる。午後にはがれきの撤去作業が始まるという。
ラマ2世通りではこれまでにも、クレーンが倒れたり、数メートル四方のコンクリート片が落下したりするなど、工事による事故が多発し、死亡者が何人も出ていた。今年7月にも、金属片が落下して下を走行中の車のボンネットに突き刺さる事故が起きている。
タイ・メディアのTNN(Thai News Network)は、2018年から今年1月までに、ラマ2世通りの高架道路工事に絡む2242件の事故が発生、132人が死亡、1305人が負傷したと報じている。また、昨日28日には、5カ月遅れという同工事の進捗状況が発表されていた。
写真:タイ政府広報局フェイスブックより