【タイ】タイで健康食品や美容食品をオンライン販売していた「ジ・アイコン・グループ(The iCon Group)」による詐欺疑惑を巡る騒ぎが、一段と大きくなっている。訴えを受け付けているバンコク都内パホンヨーティン通りのタイ警察中央捜査局(CIB)には20日までに、被害を被ったと主張する消費者5600人以上が押しかけた。在タイ外国人も含まれるもよう。被害総額は16億バーツ(およそ70億円)を超えており、タイのニュースでは毎日のように被害総額が増え、報道合戦が続いている。
CIBやタイ法務省特別捜査局(DSI)は本格的な捜査を続けており、当初は詐欺容疑での逮捕は難しいとされていたが、コンピュータ犯罪の容疑も加えて先週には関係者18人の逮捕にこぎつけた。ワラットポン・ワラットウォーラクン社長のほか、本来は広告での起用やアンバサダーに任命されただけのはずのMCとして知られるガーン・ガンタタウォーンさん、俳優(女優)のミン・ピチャヤーさん、長く俳優を続けるサム・ユラナンさんなど、タイで有名な俳優・タレントも逮捕者に含まれている。
一方、今回のジ・アイコン・グループの騒ぎを巡り、チャオプラヤー河岸の大規模商業施設「アイコンサイアム(ICON SIAM)」が自社と勘違いする人が多いことから、「企業も別で騒ぎも無関係」という声明を発表している。