世界最大手PCBメーカーZDT、タイで650億バーツ投資拡大

【タイ】タイ投資委員会(BOI)は1月19日、世界最大のプリント基板(PCB)メーカーとされるZhen Ding Technology(ZDT)と、タイのサハ・パッタナー・インターホールディングによる合弁会社「Peng Shen Technology(Thailand)Co., Ltd.」の投資拡大計画を承認したと発表した。合弁会社は東部プラーチーンブリー県にPCBの生産拠点を設け、関連4プロジェクトで総額650億バーツ(3200億円相当)を投じる。

 ナリット・タートサティーラサックBOI事務局長によると、ZDTはタイを中国と台湾に次ぐ生産拠点と位置づけ、高度な多層基板、フレキシブル基板、高密度実装基板などを製造する。製品はスマートフォンやAIサーバーなど高性能電子機器向けで、世界向けに輸出する。第1期は2023年に承認され、2025年9月に稼働。今回、追加の3プロジェクトが承認され、4プロジェクト合計でタイ人雇用は5600人を超える見通しという。

 BOIによると、ZDTは2017年以降、PCBメーカーとして世界最大の地位を維持しているとされ、年間売上高は1800億バーツ超、従業員数は世界で4万8000人を超える。5Gスマートフォン、AIデータセンター、電気自動車など先端分野向け基板の研究開発から製造までを手がけ、タイの生産拠点は中国および台湾以外で初の拠点となる。

 合弁会社は人材育成にも力を入れ、キングモンクット工科大学ラートクラバン校やカセサート大学など国内の主要大学と連携し、PCBや先端電子分野の教育・研究を進める。半導体・電子産業の競争力強化を長期的に図るとしている。

 ナリット事務局長は、「世界最大手のZDTによる大規模投資は、タイがPCB産業の新たな中核拠点となる可能性を示すもの。過去3年間の投資増加により、タイはアセアン最大、世界でも上位5位のPCB生産国に成長した」と述べた。

 BOIによると、2023年から2025年11月までにPCBや関連分野で214件、総額3000億バーツ超の投資申請があり、主要工場は2025年以降、順次稼働を始めている。

ナリットBOI事務局長 写真:タイ首相府

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