丸紅、タイで廃タイヤ熱分解リサイクル事業に出資参画

【タイ】丸紅は6日、タイで廃タイヤの熱分解リサイクル(廃タイヤを無酸素下で熱することにより、ゴム成分を分解し、再生カーボンブラックや再生油などの再生資源を生成するリサイクル方法)事業を展開するグリーン・ラバー・エナジー(GRE)に出資参画したと発表した。

 GREは、廃タイヤの熱分解により、再生カーボンブラック(rCB)や再生油などを取り出す技術開発に10年以上取り組んできた。これまでrCBは不純物の含有などによる品質の不安定さから、タイヤ原料としての再利用が技術的に難しいとされていたが、GREは、タイヤ用途に利用可能なrCBの安定的な生産を実現した。現在の年間処理能力は廃タイヤ約1万トン。

 丸紅はGREへの出資参画により、タイにおける廃タイヤの回収から、rCB・再生油などのリサイクル原料の生産・販売までに至る、タイヤのリサイクルサプライチェーンの構築を目指す。丸紅の子会社でタイ最大手のカーメンテナンス事業会社であるBクイックが回収した廃タイヤのGREへの供給、丸紅が出資参画する独RCBナノテクノロジーズの技術を用いたrCBの高純度化による用途拡大、丸紅の子会社でゴム原料や副資材の調達・販売を行う丸紅テクノラバーの販売網を活用したrCB・再生油の拡販などを行う。将来的には、日本や東南アジアをはじめ世界各国で、今回の事業をモデルケースとしたタイヤのリサイクル事業を展開する。

 現在、世界では年間3000万トン以上のタイヤが廃棄され、相当量の廃タイヤが環境負荷の高い埋め立てや焼却により処理されている。対策として各国で廃タイヤ処理に関する規制の導入・強化が進んでいる。タイヤメーカー各社は、地球環境に一層配慮したタイヤ製造を実現するために再生可能原料比率の向上を掲げる。こうした背景から、環境負荷を低減する方法として、廃タイヤをタイヤ原料に再利用するリサイクル技術への注目が高まっている。

 

 

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