タイ古式マッサージ業界に改革の波 人材不足と信頼回復へ制度見直し

【タイ】保健省タイ式医療・代替医療開発局(DTAM)が、タイ古式マッサージ業界の包括的な制度改革に着手している。業界のイメージや信頼性の向上、技能水準の標準化、人材不足の解消を柱とする取り組みで、観光地を中心に深刻化する施術者不足への対応を急ぐ。

  同局によると、タイのマッサージ・ウェルネス産業は年間2000億バーツ(1兆円相当)規模に達するが、規制の不備やサービス品質のばらつきが課題となっている。コロナ禍で3万〜5万人の施術者が業界を離れ、特に治療系の専門職では2万人規模で人材が不足している。

 こうした状況を受け、同局は理論と実技を組み合わせたハイブリッド型の研修制度を導入。受講者はオンラインで理論を学んだ後、全国の公立病院で実技研修を行い、一定の技能水準を確保する。修了者は地元の事業者と直接つながり、資格取得後すぐに就業できる仕組みも整備される。

 施術者を、1)150時間以上の研修を受けた健康促進型施術者、2)特定症状に対応する専門施術者、3)4年以上の研修を経た国家資格保有者、として3つの区分に分類。7つの症状群に対応する技能を持つ者の施術料を、現行の1時間250バーツから450バーツ程度に引き上げる。「技能と品質に応じた報酬」原則に基づき、能力向上と利用者の信頼確保を促す。

 また、施術者の身元と資格を一元的に管理するため、デジタルIDと中央データベースの整備も進める。健康保険関連機関と連携し、監査や給付の透明性を向上させる。

 南部プーケット県では2026年11月、「2026 Global Wellness Summit」が開催される予定で、世界70カ国以上から業界関係者が集まる。伝統医療、マッサージ、ハーブ製品、健康観光などを国際舞台で発信する機会になるという。

●タイ保健省「マッサージ師養成、市場の浄化」性的サービスと区別化

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