【タイ】「タイ軍兵士がパチンコ(スリングショット)で石を飛ばしてカンボジアを攻撃している」写真がSNSなどに拡散され、タイが「カンボジアによるレベルの低いフェイクニュース」とあっさり否定した。写真はタイ内陸部で行われている「植林活動」だという。
写真に写っているのは、スリングショットで植物の種子を飛ばす、タイ語で「ปลูกป่าลอยฟ้า(プルークパー・ローイファー)」と名付けられた植林活動の一種で、「空中植林」といった訳となる。森林地帯に落下した種子が発芽して育つことを期待し、東北部ナコーン・ラーチャシーマー県ワンナームキオ郡で実施されている。迷彩服を着ているのは国立公園職員で、「タイ領土から見下ろすカンボジアの大地」のように写っているのは、国境から離れた「コラート高原」。
今回のタイ・カンボジア国境紛争では、特にカンボジアでフェイクニュースが横行している。タイ陸軍は、軍事に関わる不審な情報はたいていが虚偽であるとし、「容易に信じないよう」タイ国民に注意を呼び掛けている。
タイから発信されたフェイクニュースとしては、カンボジアのフン・セン元首相と同国国防省マリー・ソチェアタ(女性)報道官との恋愛・不倫関係の情報、それにまつわる2人の画像や動画のディープフェイクなどがある。