【タイ】アタコーン・シリラタヤーコーン観光スポーツ相は、シリキット王太后の死去に伴う服喪を受け、観光イベント「Vijit Chao Phraya(ヴィジット・チャオプラヤー)2025」の開催期間を当初の11月1日~12月15日から、11月9日~12月23日に変更すると発表した。花火大会は行わず、代わりにドローンによる光の演出を実施する。
同相は「政府として年末の祭典やイベントを禁止する方針はない。観光の最盛期を支える重要な催しであり、中止すれば大きな損失を招く」と強調。その上で「現下の雰囲気にふさわしい内容や演出に調整してほしい」と主催者に呼びかけた。
タイ政府観光庁(TAT)には、今後予定される行事のテーマや演出を見直すよう指示。特に同庁が主催・支援する催しについては、服喪の空気を反映させることを求めた。
スポーツ大会についてはSEAゲーム(東南アジア競技大会)など予定通り実施するが、余興的な演出は抑えて競技そのものに焦点を当てる方針。
TATのターパニー・キアットパイブーン総裁は、初期に予定されていた一部行事について形式変更や小規模な延期があり得ると説明。「すでに多くの旅行者が予約しており、混乱を最小限に抑える」と述べた。
年末の大型イベント「ヴィジット・チャオプラヤー」は、「The Light of Siam: Mother of the Land」をテーマに改められる。王太后の功績をたたえ、花火に代わるドローン演出や落ち着いた照明で、追悼の意を込める。大みそかには「国のためのろうそくの光」と題し、国民が一斉にろうそくを灯す催しも予定されている。
また、スコータイやアユッタヤー(アユタヤ)でのローイクラトン(灯籠流し)祭りも予定通り開催されるが、こちらも花火はドローン演出に切り替える。TATはさらに、地方都市振興の一環として、北部パヤオ湖でのカウントダウンイベントを実施するほか、王太后ゆかりの南部でも会場を検討している。




















