道路陥没前のワチラ病院は安全、向かいの警察宿舎は避難

【タイ】バンコク都ドゥシット区内サームセーン通りで発生した道路陥没事故で、目の前に建つワチラパヤーバーン病院は現時点で安全という見方が示された。一方、向かいのサームセーン警察署の宿舎は、入居の警官家族が退去した。

 ワチラ病院については、野党タイ・ガオマイ党のスチャチャウィー・スワンサワット党首が現地を訪れ、「病院の建物は深い杭基礎で支えられており、安全性に問題はない」とした。ただ、土砂が掘削済みの地下鉄トンネル内に流れ込んで状況は予断を許さないとし、「トンネルを封鎖するが急務。対策を講じなければ雨で土砂流入が悪化しかねない」と警告した。病院の建物は被害を受けていないが、患者は他棟に移された。スチャチャウィー党首は、チュラーロンコーン大学工学部を卒業後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得した土木工学の専門家。

 一方、病院向かいのサームセーン警察署の宿舎は、建物地下の土砂が消失しており、杭基礎が露出している。完成直後で本格的な入居は始まっていなかったが、警察は安全を最優先して警官家族に退去(避難)を命じた。警察装備の一部が陥没に巻き込まれたが、人的被害はなかった。

 サームセーン通りでは9月24日午前7時ごろ、ワチラ病院前の道路が約30メートル四方、深さ50メートルの規模で陥没した。これまでに死傷者の報告はない。奇跡的に路上に残ったピックアップトラックは無事に回収された。

写真:1197交通ホットライン・フェイスブックより

写真:レスキュー隊「1677(ร่วมด้วยช่วยกัน)」フェイスブックより

写真:バンコク都庁(BMA)

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