【タイ】8月3日午後11時52分頃、タイ各地で「緑の火球」が夜空を横断し、大きな爆音が鳴り響く現象が確認された。タイ国立天文学研究所(NARIT)は4日、「ペルセウス座流星群の一部である可能性が高く、爆発型流星(ボライド)と推定される」と発表した。
緑の火球は首都バンコク、中部ナコーン・パトム県、東部チョンブリー県、東北部ウドーン・ターニー県、スリン県など国土の北半分の各地で確認されたもよう。火球は東の空をおよそ10秒間にわたって流れ、満月より明るい光を放った後に消失、爆発音を伴った。SNSなどに多くの写真や動画が投稿されたが、被害の報告はないという。
NARITは、流星が大気圏に突入した後に摩擦によって加熱、マグネシウムなどの化学成分が大気の分子と反応して緑色に発光したと説明。地球の大気圏には毎日約44〜48.5トンの微小天体が突入しており、今回の緑の火球も科学的に説明可能な自然現象で、特段の脅威はないとしている。ただ、多くの人の目に触れることはまれだという。
ペルセウス座流星群はタイでも、例年7月中旬〜8月下旬にかけて観測され、8月12日夜から13日朝にピークを迎える。流星は最大、1時間当たり100個程度が観測されるという。