【タイ】タイ国立開発行政研究院(NIDA)が実施した、アヌティン・チャーンウィーラクーン新首相による少数与党政権に関する世論調査の結果で、タイ国民の多くが「交渉に苦しみ不安定」と回答したことが分かった。調査は9月8日から9日にかけて、全国1310人の18歳以上の有権者を対象に電話で行われ、結果は14日に発表された。
アヌティン氏は、第一野党プラチャーチョン党の支持によって首相就任を実現させたが、同党は連立政権への参加を辞退。アヌティン政権の組閣も現時点で行われていない。
少数与党政権についての質問では、複数回答として多い順に、
・アヌティン政権はプラチャーチョン党と常に交渉を続けねばならず不安定で運営が困難となる:39%
・現時点では少数与党政権が最善の選択肢:30%
・少数与党政権に反対:24%
・少数与党政権に賛成:23%
・プラチャーチョン党の支持により政権は安定し円滑に機能:23%
・最終的に与党間の対立が深刻化:21%
・アヌティン首相とプラチャーチョン党との合意は最終的に破棄される:11%
・政権は時間が経てば多数与党となる:11%
・アヌティン首相は次期選挙まで就任を待つべき:8%
・プラチャーチョン党は連立政権に参加すべき:5%
・プラチャーチョン党はやがて(下野した)プアタイ党と手を組み直す:4%
という結果が得られた。
アヌティン政権の見通しについての質問には、
・(プラチャーチョン党との合意どおり)4カ月は存続する:56%
・4カ月以上続く:28%
・4カ月続かない:15%
・無関心・無回答:1%
という回答が得られた。
また、プラチャーチョン党の支持でアヌティン首相が誕生した件に関する質問の回答は、
・強く賛成:23%
・賛成:30%
・反対:23%
・強く反対:23%
・無関心・無回答:1%
と、賛否がほぼ半分に割れた。
プラチャーチョン党がアヌティン首相を支持しつつ、連立政権に参加しないことについては、
・強く賛成:23%
・賛成:33%
・反対:19%
・強く反対:23%
・無関心・無回答:2%
という回答だった。