【タイ】デジタル経済社会省傘下のオンライン詐欺対策センター「AOC 1441」が、インターネット上での商品・サービス購入に関する詐欺への警戒を呼び掛けている。2023年11月1日から2026年10月30日までの集計によると、商品・サービスの売買を装った詐欺の被害総額は47億9800万バーツ(226億円相当)に達した。被害者の73%を20〜49歳の働き盛り世代が占めたという。
AOCは、オンラインショッピングやオンラインサービスの利用が日常生活に浸透する中、利便性の高さが犯罪に悪用されるケースが増えていると指摘。被害は高齢者やデジタル機器に不慣れな人だけでなく、日常的にオンライン取引を利用する現役世代にも広がっているとして注意を促した。
主な手口としては、市場価格を大幅に下回る価格でスマホ、家電製品、ブランド品などを販売すると偽り、購入を急がせて送金させるケースがある。代金支払い後に出品者と連絡が取れなくなったり、宣伝内容と異なる商品が送られてきたりする事例が確認されている。
SNSやオンライン販売サイトで商品を注文したものの商品が届かず、販売者が連絡を絶って姿を消すケースもある。宿泊施設、旅行パッケージ、コンサートチケットなどの予約サービスを格安で販売すると称し、代金受領後に利用できなかったり、不当な追加料金を請求したりする詐欺も発生している。
AOCは実際の被害例として、TikTokで格安スマホの販売ページを見つけた女性のケースを紹介。女性はLINEアカウント「jiraporn oil」を通じて販売者と連絡を取り、その後、「Win William」とされる人物がいるLINEグループへの参加を勧められた。グループ内では、画面のスクリーンショット送信などの活動に参加すれば安価でスマホを入手できると説明され、さらに特別価格で商品を確保するためとして送金を求められた。
グループ内のほかの参加者が実際に商品を受け取ったような投稿を行っていたことから、女性は信用して送金を繰り返し、結果として42万9828バーツをだまし取られた。被害に気付いた後、AOC 1441に通報し、詐欺グループの口座凍結を申請した。
AOCは被害防止策として、購入前に販売者の実績、口座名義、利用者レビュー、苦情履歴などを確認すること、市場価格と比べて極端に安い商品や購入を急がせる宣伝文句に注意すること、購入者保護制度のあるプラットフォームを利用し、販売者の求めに応じて取引システム外で送金しないよう呼び掛けている。
やり取りの記録、商品情報、支払い証明、販売者情報などを保存しておくことも重要だとし、「信じない、急がない、送金しない、購入前に確認する」を基本原則として徹底するよう求めた。被害に遭った場合や詐欺が疑われる場合は、AOCコールセンター「1441」への通報が可能。


























