【タイ・ロシア】スリヤ・ジュンルンルアンキット農業協同組合相は10月30日、バンコク都内のホテルで開かれた第2回ロシア・タイ投資フォーラムで、「食料安全保障:農産物貿易と規制(Food Security: Agricultural Trade and Regulation)」をテーマに講演し、タイとロシアの協力強化を通じた食料安全保障の推進を訴えた。
同相は、「気候変動やサプライチェーンの不確実性が増す中、食料安全保障は農業分野にとどまらず、持続可能な経済発展や社会の安定、世界平和を支える基盤」と指摘。「その実現には、信頼できる貿易相手国との連携強化、調達先の多様化、物流網の発展など、国際協力が不可欠」との認識を示した。
タイとロシアは、それぞれの強みを生かして協力を深めることで、世界の食料安全保障の強化や食料不足への懸念の軽減に貢献できるとの認識で一致。農業・食品分野の高度化、農産物の高付加価値化、貿易機会の拡大を目指し、協力を具体化していく方針を確認した。
農産物・食品の貿易拡大についても協議し、タイ側はペットフード、水産加工品、生鮮・加工熱帯果実、コメなど競争力の高い農産物の市場開拓と輸出拡大を提案。ロシア側は、高級牛肉、穀物、小麦、水産物、油糧作物(菜種油原料)などの輸出に関心を示した。両国は今後、タイ・ロシア農業協力会合の枠組みで詳細を協議する。
タイ農協省によると、ロシアはタイにとって34番目の農産物貿易相手国。2023~2025年の農産物貿易額は、タイの農産物世界貿易総額の0.32%を占めた。2025年の農産物貿易額は82億2800万バーツ(380億円相当)で、年間平均伸び率は7.76%。タイの主な対ロシア輸出品は、加工マグロ・カツオ類、加工パイナップル、ソース・調味料、精米、犬猫用ペットフードで、タイは一貫して貿易黒字を維持している。


























