【タイ】タイ工業連盟(FTI)自動車部会の発表によると、2026年9月の自動車生産台数は前年同月比6.08%減の12万319台だった。乗用車は同6.09%減の4万6462台で、内燃機関(ICE)車が同27.78%減の1万5715台に落ち込んだ一方、バッテリー式電気自動車(BEV)は同55.2%増の9894台となった。ハイブリッド車(HEV)は同3.99%減の1万7151台だった。1トンピックアップトラックは同6.81%減の7万2195台となった。
9月下旬から10月中旬にかけて各地の洪水で一部部品メーカーの操業が影響を受け、自動車メーカーでも部品不足から一時的な生産停止が発生した。その後、10月中旬時点で全工場が通常操業に復帰しており、FTIは通年生産目標145万台(輸出向け90万台、国内向け55万台)を維持している。
輸出向け生産は前年同月比7.09%減の8万1068台で、生産全体の67.38%を占めた。乗用車は同25.23%減の1万6740台だった一方、1トンピックアップは同0.83%減の6万4328台だった。国内向け生産は同3.91%減の3万9251台で、乗用車は同9.74%増の2万9722台となった。
1〜9月の累計生産台数は前年同期比0.39%増の108万30台。乗用車は同0.09%増の39万6067台で、ICE車が同32.05%減の12万5254台となる一方、BEVは同71.12%増の7万472台、PHEVは同18.92%増の1万8792台、HEVは同17.58%増の18万1549台だった。1トンピックアップは同0.39%減の67万421台だった。
国内新車販売台数は9月が前年同月比14.28%増の5万5255台だった。BEV乗用車は同80.13%増の1万6404台で販売全体の29.69%を占め、HEV乗用車も同10.78%増の1万4113台と堅調だった。一方、ICE乗用車は同14.5%減の7776台だった。
ピックアップ市場の低迷は続いており、1トンピックアップは同11.5%減の5003台、ダブルキャブは同4.95%減の5106台となった。FTIは、金融機関による融資審査の厳格化に加え、低成長が続く経済環境や中小企業の収益低迷、高水準の家計債務が販売の重しになっていると説明した。
1〜9月の国内新車販売台数は前年同期比16.35%増の52万1226台。このうちBEV乗用車は16万1532台で同98.56%増だった。一方、国内生産は7万472台にとどまった。
FTIは、完成車輸入に関する物品税制度の見直しについて、「タイ国内で投資・生産する事業者との公平性を確保し、長期投資と国内付加価値創出を促すために重要だ」との見解を示し、政府による早期の制度改正を求めた。
9月の完成車輸出台数は前年同月比4.55%増の8万9972台だった。アジア向け輸出が前年同月比27.16%増と好調で、全体を押し上げた。車種別では1トンピックアップが同11.15%増の5万4559台、PPV(ピックアップベースSUV)が同12.78%増の1万6189台、HEV乗用車が同110.16%増の9636台と大きく伸びた。一方、ICE乗用車は同54.85%減の7491台だった。
中東向け輸出は、米国とイランの軍事衝突に伴うホルムズ海峡封鎖の影響で同30.6%減の1万4419台に落ち込んだ。FTIによると、今年1〜9月の中東向けピックアップ輸出台数は前年同期比3万3118台減少し、37.73%減となった。紛争終結の見通しは不透明だが、FTIは年間輸出台数90万台の目標達成は可能との見方を示している。
スワット・スパカーンデーチャークンFTI副会長は、洪水による部品供給への影響が今後の生産統計に反映される可能性があるとしつつ、「現時点では年間生産目標への影響はない」と説明。また、国内市場ではピックアップ販売の低迷が3年以上続き、関連部品メーカーや販売業者にも影響が広がっていると指摘している。政府に対し、タイ自動車産業の主力製品であるピックアップ市場の需要喚起策や、国内生産事業者を支援する税制整備を求めた。


























