バンコク地下鉄のトンネル工事で漏水 地上道路も沈下で通行止めに

【タイ】バンコク地下鉄(MRT)パープルライン南側延伸区間のトンネル掘削現場で漏水が発生し、地上の道路でも沈下が確認された。政府が安全確保のための緊急点検を実施し、工事区域の監視を強化している。

 漏水はバンコク都内ウォンウィエンヤイ広場付近の地下30メートル辺りの立坑部で発生した。7月8日夕方からの豪雨によるもので、アヌティン・チャーンウィーラクーン首相、ピパット・ラチャキットプラカーン副首相兼運輸相、シリポン・アンカサクンキアット副運輸相らが深夜に現場の状況を確認した。アヌティン首相は、「水位は管理できており、道路封鎖が必要な段階ではない」と述べ、漏水の封じ込めと原因究明を急ぐよう指示した。

 しかし、地上の(ウォンウィエンヤイ広場につながる)プラチャーティポック通りで20センチの路面沈下が確認され、9日夕方に全面通行止めとなった。現在、プラチャーティポック通りを迂回する道路として、ラートヤー道路が指定されている。

 運輸省によると、漏水は立坑の継ぎ目の不具合が原因とみられ、事業主体のタイ電車公社(MRTA)と施工会社ユニーク・エンジニアリング(UNIQ)が地盤改良と排水作業を進めている。MRTAは周辺建物に変位計測装置を設置し、傾きや亀裂の有無を継続監視している。

 路面沈下に関してシリポン副運輸相は、「トンネル内外の圧力差が招いた可能性がある」とし、両端を封鎖して水を注入し圧力を均衡させる案や、化学混合コンクリートを外側から注入して補強する案を検討していると説明した。周辺の建物では新たな亀裂が報告されており、必要に応じて補償や支援を行う方針。現時点で住民避難は必要ないとされるが、商業施設には一時的な利用制限を通知する準備が進められている。

 今回の漏水が発生した区間は、延伸工事6契約のうち契約4にあたり、サパーンプット~ダーオカノーン間を対象とする工事。現在はトンネル掘削と擁壁構築が進められている。

トンネル内部 写真:MRTA

現場を視察するシリポン副運輸相 写真:JS100 Radio

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