今年のタイ輸出は外資主導で最大4%増、電子部品分野で伸び

【タイ】タイ荷主協議会(TNSC)は、今年のタイの輸出が外資投資を背景に前年比2~4%増加するとの見通しを示した。特に電子部品分野への投資が成長をけん引するとみている。

 TNSCは、2026年の輸出総額が3400億米ドルに達し、電子部品分野は20~25%の高い伸びが見込まれると述べた。一方、輸出拡大の多くが外資に依存している現状について懸念を示し、国内企業は競争激化の中で成長が停滞あるいは減少し、必ずしも誇れる状況ではないと指摘している。

 品目別では、地政学的緊張や気候変動の影響により、加工食品の輸出は追い風を受けるとみられる一方、インドからの好調なコメ輸出でタイからのそれは減少すると危ぶまれている。鶏肉については、日本、韓国、欧州など主要市場での輸入枠制限により、2025年に比べ伸びは鈍化する見通し。ペットフードは、高付加価値品や療法食を中心に出荷増が期待されている。

 また、メキシコが2026年1月から自由貿易協定(FTA)を結んでいない国からの輸入品に7~50%の関税を課したことを受け、自動車部品輸出への影響も懸念される。メキシコで組み立てられた製品が米国向けに輸出されるケースが多く、タイの部品メーカーに不利に働く可能性がある。

 輸出を取り巻く環境については、地政学的リスク、米国の関税政策、バーツ高など複数の逆風が重なっている。特に、米連邦最高裁がトランプ大統領の関税措置について判断を下す見通しで、結果次第では為替市場にも影響が及ぶとみられる。関税が無効とされ返還が命じられた場合、ドル安・バーツ高が進み、中長期的な輸出への悪影響は避けられない見通しだという。ほか、経済に影響を与える国内政治、製造コストの上昇、国内経済に十分寄与しない一部の外資投資、自然災害の頻発、スワンナプーム空港や東部レームチャバン深海港の物流混雑、中国製品の流入増加なども課題として挙げている。

 TNSCは、今年もバーツ高が続くと見込み、タイ銀行に対して周辺国通貨との競争力を維持する為替運営を求めている。現政権では経済成長を後押しする政策が進められていたとして、選挙後の新政権にもこれらの政策継続を期待している。

●バーツ高が輸出企業に重荷 対米ドルで2021年半ば以来の水準

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