【タイ】アヌティン・チャーンウィーラクーン首相は11月30日午後5時30分、南部ソンクラー県ハジャイ郡内のホテルで水害対策会議を開き、「復旧作業の段階に入った」と宣言した。被災世帯に対し、1世帯当たり9000バーツ(4万4000円相当)の支援金を迅速に支給するよう指示した。
会議には各閣僚、首相府幹部、軍・警察関係者、現地行政当局代表らが出席した。アヌティン首相は「現場を視察して実情を把握した上で、今後の復旧策を検討する必要がある」と述べ、関係者に早急な対応を求めた。
タイ首相府によると、政府はすでにおよそ50万世帯の被災状況を調査しており、調査済みの12万世帯には今週中にも支援金を送金する。持ち家世帯には修繕費として4万9000バーツを支給、金融支援として低利融資も用意する。賃貸住宅に住む被災者については、住民登録や賃貸契約がなくても、光熱費の領収書を居住証明として認め、支給対象とする。また、商務省は生活必需品を原価またはそれ以下で販売する催しを各地で開催し、1カ月以内に生活環境を正常化させる計画だという。
アヌティン首相はまた、犠牲者の遺体を速やかに遺族に引き渡し、葬儀(仏教儀式)が行えるよう指示。ハジャイなどの市街地の復旧については、洪水後に残る泥やごみの除去を急ぐ必要があるとし、運輸省と内務省に人員や機材を投入するよう命じた。



















