【タイ】タイ北部および東北部で洪水被害が続いている。雨期に入って大雨が増え、特に前週の台風6号だった熱帯低気圧が各地で洪水、鉄砲水、河川氾濫を引き起こし、今週に入っても被害が広がっている。
北部チェンラーイ県メーサーイ郡ではミャンマーとの国境を成すサーイ川が28日に氾濫、川の水が市内に押し寄せた。上空からの写真ではミャンマー側の町タチレクでも、メーサーイ同様の状況が見て取れる。サーイ川は昨年から今年にかけてたびたび氾濫しており、当局の洪水対策が追い付いていない。
北部スコータイ県スコータイ市も28日、ヨム側の氾濫で市内が水浸しとなった。26日に堤防補強のための土嚢(どのう)が崩れ、当局が積み直したものの、2日後には広い範囲が再び冠水した。
北部ナーン県ナーノーイ郡ではナーン川の水位が上昇。郡内の道路は29日朝の時点で、土砂崩れで一部が決壊したり、流木によって橋が寸断されたりしている。
また、東北部ではラオスとの国境を成すメコン河の水位が上昇。ナコーン・パノム県ナコーン・パノム市では29日、前夜からいきなり32センチ上昇して12メートルとなり、危険値に達したと発表された。川沿いの道路は5キロにわたって冠水状態のもよう。
洪水によって一部住民が避難生活を続け、家屋に留まる住民には救援物資が配給されている。タイ気象庁は今後も広い範囲で大雨、洪水、鉄砲水などの発生があり得るとし、国民に注意を促している。
28日のサーイ川
28日のスコータイ市内
スコータイ市での救援物資の配給
29日のナーン川
写真:いずれもレスキュー隊「1677(ร่วมด้วยช่วยกัน)」フェイスブックより