【タイ】タイ警察は7月28日、バンコク都内チャトゥチャック区のオー・トー・コー市場(新鮮市場)で同日昼に発生した銃乱射事件で、犯行理由は個人的な恨みだった可能性が高いと発表した。SNS上で散見される無差別テロという見方を否定した。
これまでの調べによると、犯人は2019年から2020年にかけ、大事に扱っていた車が何者かによって傷を付けられ、長く不満を抱えていた。被害届を出したものの何の進展もなく、不満の矛先が駐車場の警備員に向けられ、酒を飲んで酔うたびに警備員を非難し、恨みにまで発展していたという。駐車場の具体的な場所は明らかにされていない。
事件当日、犯人はタクシーでオー・トー・コー市場に向かい、入口にいた警備員3人をその場で、逃げ出したもう1人の警備員を追いかけて、さらに近くにいた店の売り子をそれぞれ撃って計5人を死なせた。撃たれた警備員のいずれかもしくは全員が、犯人が恨んでいた相手とみられる。けが人は当初3人と報じられたが、警察は後に2人と発表した。
犯人は最後、妻の店の近くとされるベンチに座り、自らの頭を撃って自殺した。恨みの対象以外の被害者もおり、テロでなくとも無差別的な犯行だったという見方は依然として強い。
オー・トー・コー市場は、外国人旅行者でにぎわうチャトゥチャック市場(ウィークエンドマーケット)の、地下鉄(MRT)カムペーンペット駅があるカムペーンペット通りを挟んだ向かい。三差路で交わるカムペーンペット通り2の先は、3月28日の地震で倒壊した「タイ会計検査院(SAO)」新本部ビル(当時建築中)の現場。
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写真:POLICE News Varieties