【タイ】タイ観光スポーツ省がまとめた2025年6月の外国人入国者数は、前年同月比15%減の232万2772人だった。前月比では3%の微増で、今年1月からの5カ月連続の前月割れは食い止められた。上半期は前年同期比5%減の1668万5466人。
トップはマレーシアからで前年同月比6%減の39万8433人。マレーシアからの入国のほとんどはタイ深南部国境の越境で、同地域で今年2月に激化したテロは沈静化しておらず、入国者数は伸びていない。
次いで中国からで、前年同月比42%減の30万6617人。前月からも4000人近く減っており、ペートーンターン・チナワット首相の肝いりで5月下旬に開催されたタイ中イベント「サワディー你好(ニーハオ)」も、功を奏さなかったもよう。中国からの入国者数は、ソンクラーン(タイ正月、水かけ祭り)の4月に多少戻ってきたことから、一縷(いちる)の望みがかけられていた。
3位はインドからで、前年同月比4%増の20万5299人。前月比では9%減だが時期的なものと思われ、この数カ月、順調な伸びをみせている。 4位はシンガポールからで、前年同月比3%増の10万7501人。5位は韓国からで、同25%減の9万8544人だった。日本からは、前年同月比7%減の6万4989人。前月からも4000人以上減らしている。
タイでは3月から9月までの予定で、観光イベント「Thailand Summer Festivals ‘7 Months 7 Wonders’」が開催されている。ペートーンターン首相が「ハイシーズンは限りなく長く、ローシーズンは限りなく短く。毎月イベントがあれば毎月ハイシーズン、一年中ハイシーズンにしましょう」と呼び掛けていたが、盛り上がりに欠けるのが実情だ。