【タイ】ペートーンターン・チナワット首相は4月29日、ラオスと国境を接する東北部ナコーン・パノム県の税関を訪れ、現地で建設中のワンストップサービス・センターを視察した。閣僚を集めた会議も開き、ワンストップサービスの展開によってラオス、ベトナム、中国南部との国境貿易を今後さらに加速させていくことを確認した。
ワンストップサービス・センター建設の進捗率は95%超で、2025年6月の完成を見込んでおり、開設後は輸出入手続きを一カ所で行えるようになる。政府は今後、国境貿易の活性化と地域の観光地化に力を入れていく。
タイ首相府によると、ナコーン・パノム県の国境貿易は過去6カ月(タイ年度10月~3月の上半期)、総額429億900万バーツ(1800億円相当)に達した。
タイへの輸入品は、1)ラオスからの電力25億6600万バーツ、2)中国からのバッテリー18億1100万バーツ、3)ラオスからの肥料17億7900万バーツ、4)中国からの携帯電話端末9億7200万バーツ、5)中国からのその他プラスチック製品9億2000万バーツだった。
タイからの輸出品は、1)中国向け生鮮果物(ドリアン、マンゴスチン、リュウガンなど)59億7700万バーツ、2)ドリンク剤49億5600万バーツ、3)ベトナム向けウシや水牛25億1600万バーツ、4)ラオス向け石油製品14億9800万バーツ、5)中国向け電気回路基板5億9100万バーツなど。
会議にはプームタム・ウェーチャヤチャイ副首相兼国防相、スリヤ・ジュンルンルアンキット副首相兼運輸相、ピチャイ・ナリッタパン商務相、ナルモン・ピンヨーンシンワット農業・協同組合相、ソーラウォン・ティエントーン観光スポーツ相らが出席した。