【タイ】在タイ中国大使館は10月15日、タイ旅行を予定する自国人に対し、「格安ツアー」を購入しないよう注意を呼びかけた。信頼できる認可業者を利用するよう勧めている。
中国人男性がツアー客に、指定の店で買い物をしなければ「バスに乗れない」「帰国できない」と迫る様子が動画に撮られ、13日ごろSNSで拡散された。中国大使館はこれを受け、公式フェイスブックに「事態を重くみてタイ観光警察(ツーリストポリス)に事実確認を求めた」と投稿した。
男性は中国側の旅行代理店の責任者で、タイ国内でガイドを務める資格はなかった。ツアー客に買い物を強要し、手数料を得ようとしていたとみられる。一方、同行していた正規のタイ人ガイドは「買い物の際に強制はなかった」と証言。ツアー客はすでに帰国済みで、現在のところ苦情は出ていないもよう。
同ツアーはタイと中国の旅行代理店が提携して催行したもので、10月8日から13日までバンコクやパッタヤー(パタヤ)などを巡った。ツーリストポリスが調べたところでは、料金設定は合法でいわゆる「ゼロドルツアー」には該当しないという。
コロナ禍以前のタイの観光業界は、中国からの団体観光客でにぎわったが、その多くがツアー代金をほとんど無料にして参加者を募り、タイで大量の買い物をさせるゼロドルツアーによる来タイだった。当時もさまざまな問題が発生し、タイ側でもゼロ元ツアーを受け入れないよう、当局が観光業者に呼び掛けていた。
写真:ข่าววงการท่องเที่ยวフェイスブックより