収賄容疑でタイ国立公園局長逮捕、オフィスに現金500万バーツ
- 2023/3/3
- タイ社会
【タイ】タイ汚職取締委員会(NACC)とタイ警察は12月27日、バンコク都内のタイ天然資源環境省国立公園野生動植物局の局長室を捜索し、同局のラチャダー局長を収賄容疑で逮捕、室内の金庫にあった現金約500万バーツを押収した。
ラチャダー局長は容疑を否認している。
NACCと警察はラチャダー局長が国立公園野生動植物局の幹部職員に昇進や左遷回避などと引き換えに賄賂を要求したという情報を入手し、おとり捜査を実施。捜査に協力した職員が局長に約10万バーツを渡す現場に踏み込んだ。
NACCのニワチャイ事務局長は同日午後、記者会見を開き、逮捕に至った経緯を説明し、タイの官公庁で上司による賄賂要求が日常的に行われているとの見方を示した。
タイでは汚職が大きな社会問題となっている。今年8月には、NACCのプラヤッド副事務局長が「異常に富裕」だとして解任された。プラヤッド氏の資産は判明しているだけで、国外資産を含め6億5800万バーツ(約25億円)に上るが、どうやって多額の資産を得たかは不明。今月19日には、資金洗浄(マネーロンダリング)取締委員会(AMLO)のピヤパン委員長(警察少将)が、タイで活動する中国系犯罪組織に便宜を図っているとの指摘を受け、辞任した。