【タイ】深南部ナラーティワート県シーサコーン郡で1月14日午前10時前、道路わきに仕掛けられた爆発物が爆発し、通りがかった国境警備警察の車両が被弾して横転、車内の警官2人が死亡した。2人は当地の国境警備警察学校校長の警察中佐の父(56)と同校教師の巡査部長の息子(35)だった。
爆発物はマレー系分離独立派組織メンバーが道路に埋め込み、警察車両が通りがかるタイミングで爆破させたと見られる。警官親子は学校に向かう途中だった。タイ警察は同日、2人への哀悼の意を発表した。
タイ深南部と呼ばれるパタニー、ヤラー、ナラーティワートの3県と隣接するソンクラー県3郡では以前より、分離独立を大義名分とするテロが続いている。マレーシア国境という土地柄、ムスリムが住民のほとんどを占めるため、一連のテロも「イスラムテロ」と報道されるが、宗教的な争いはない。本質は単純な利権争いと見られる。