【タイ】タイ最高行政裁判所は、外国人操縦士による国内線運航を一時的に差し止めるよう求めた、タイ航空操縦士協会からの仮処分申請を退けた。対象となっているのは、航空会社が機体と乗員をまとめて借り受ける「ウェットリース方式」での運航許可。本訴は継続中で、審理も既に終えている。
裁判所は、「既に認められた許可の効力を停止すれば、承認済みの国内路線で運航に必要な人員が確保できなくなり、運航計画が混乱して旅客・貨物を扱う航空会社や乗客に影響が及ぶ」と判断した。労働省の特別許可に基づき、運輸省は民間航空会社に対し、最長6カ月間、乗員付きで航空機を一時的にリースすることを認めている。38人の外国人操縦士および副操縦士に特別就労許可が発給され、前政権が掲げた航空需要の拡大政策を下支えしてきた。
タイ航空操縦士協会によると、現在のところ(繁忙期にもかかわらず)新たなウェットリース申請は出ていない。「今回の裁判で外国人操縦士の国内線の運航が認められた場合、その後の判断基準となり得る」としている。タイでも操縦士は不足気味だが、航空会社の保有機種との兼ね合いなどで、失業中の操縦士も存在する。




















