外国自動車メーカー誘致、タイ政府が新たな税優遇措置を導入

【タイ】財務省は9月までに、外国自動車メーカーのタイ国内生産拠点設立と国産部品の使用促進を目的とした税優遇措置を導入する。エークニティ・ニティタンプラパート副首相兼財務相が明らかにした。

 今回打ち出された優遇措置では、国内に工場を設けてタイ製自動車および関連部品を使用する自動車メーカーに対し、物品税率を引き下げる。一方、タイに生産拠点を持たず完成車を輸入する企業には、より高い税率が適用される可能性がある。閣議で9月にも承認される見通しだ。

 エークニティ副首相は「要点は税制上の優位性の提供」とし、投資家が国内で生産してタイの部品供給業者を活用すれば、より低い税率が適用されると説明。優遇措置はほぼすべての車種を対象とし、タイ人技術者への技術移転を促進し、長期的な所得向上を支援していく。政府による「Thailand’s New Horizon」戦略の一環で、地政学的緊張を背景に生産拠点を移転する企業の投資を呼び込む狙いがある。外国投資による恩恵を社会のあらゆる層に広げ、新たな経済機会へのアクセスを確保する。

 タイの潜在成長率は1997年のアジア通貨危機前にはおよそ5%だったが、公共・民間投資のGDP比が40%から23%に低下したことで、現在は2%に落ち込んでいるという。政府は総投資比率をGDPの30%に引き上げ、4年以内に年3%超の経済成長を達成することを目標としている。

 エークニティ副首相は外国投資家がタイを選ぶ理由として、「安全性、広範な貿易ネットワーク、整備されたインフラ」を挙げている。「最近の投資案件は人工知能(AI)、半導体、電気自動車(EV)、ロボット産業など技術集約型分野に集中している」と述べた。

エークニティ副首相 写真:財務省

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