【タイ】バンコク東郊サムット・プラーカーン県サムット・プラーカーン市で無人航空機(ドローン)の飛行信号や対ドローン妨害電波が検知されたことを受け、タイ警察中央捜査局(CIB)がタイ国家放送通信委員会(NBTC)の協力を得て捜査に乗り出し、シンガポール系ドローン販社の家宅捜索を行った。倉庫からは大量のドローンやジャマー(通信抑止装置)が発見され、いずれも押収された。
ドローン飛行やジャマー電波の信号は複数の地点で検知されており、サムット・プラーカーン市に社屋を構える「TRDシステムズ社」が発信元という予測は早い段階でついていたという。同社は3年前にタイ販社を設立。政府機関向けにドローンおよび関連機器を販売している。
警察とNBTCは捜査令状の発行を待って8月5日に同社を家宅捜索、翌6日に発表した。押収したのは、ドローン29機、信号検出機38台、ドローン妨害銃129丁、ジャマー16台、信号検出・ジャマー車両1台、そのほかの機器50点。警察はタイの安全保障上の脅威となり得る機器類であるかを慎重に調べるとしている。
タイでは現在、カンボジアとの国境紛争・軍事衝突の発生を機に脅かされつつある国家の安全を維持するべく、8月15日もしくは新たな通知が発せられるまでドローンの運用が禁止されている。
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写真:POLICE News Varieties