苦境のタイ観光業、カンボジアとの軍事衝突で旅行キャンセル続出

【タイ】7月24日から5日間続いたタイ・カンボジア国境での軍事衝突で、国内旅行のキャンセルが続出している。タイ政府観光庁(TAT)は、カンボジア国境沿いの一部の県で団体旅行の予定が「100%キャンセル」となったと説明。タイ・ホテル協会(THA)も7月31日時点で4085泊のホテル予約キャンセルがあり、今後のハイシーズンに向けての予約も例年より低調と明かした。

 TATが100%キャンセルと説明したのは、東北部ウボン・ラーチャターニー県、シーサケート県、東部サケーオ県アランヤプラテート郡への団体旅行。東北部スリン県および東部チャンタブリー県でのキャンセル率は80%、ブリーラム県でのそれは70%に達した。ビーチリゾートの東部トラート県でも、チャーン島およびマーク島で30%、クート島で50~60%となった。

 寄付活動、ボランティア、メディアなどの関係者が国境一帯を訪れており、一部のホテルは50~70%の稼働率を維持しているもよう。ただ、タイ・カンボジア両軍の交戦は、停戦が発効された29日以降も散発していると報じられ、観光業の早急な回復は見込めないというのがもっぱらの見方だ。ブリーラム県での戦闘は限定的だったが、県の顔と評される観光名所のプラサート・パノムルン(パノムルン歴史公園)とプラサート・ムアンタムが安全を最優先して一時閉鎖となり、訪問者を急減させた。

 タイは今年に入って以降、ミャンマー国境の犯罪拠点問題やミャンマー中部地震など複数の理由で外国人旅行者(入国者)を減らしており、業界は諦めムードに支配されて久しい。

スリン県カープチュン郡の砲撃跡
写真:スリン県住民コミュニティのフェイスブック ชุมชนคนสุรินทร์

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