【タイ】日本本社の船井電機が破産手続き開始の決定を受けたことに伴い、11月1日から操業を停止している東北部ナコンラチャシマ県パークチョン郡の船井(タイランド)が、従業員への補償がないまま完全閉鎖すると、タイの各メディアが報じた。労働局が従業員らの失業保険申請を受け付けている。
タイ労働省は当初、船井(タイランド)からは従業員862人全員の解雇の報告を受けており、労働者保護法に沿って適切に補償するよう指示したと説明していた。しかし11月13日になると、従業員らが「突如失業した」として、現地の労働局職員を工場に向かわせた。テントを張って失業手当の申請を受け付ける光景が、ニュースとして流れた。
タイの各メディアは従業員の話として、「11月の1カ月間だけの操業停止と聞いていた。昨日(12日)になって明日(14日)の完全閉鎖を聞いた」「最終月の給与だけ支払いを約束された。解雇手当はない」などと伝えている。「自分は90日以内に19万バーツを受け取れると聞いていた」と話す従業員もいたようだ。
日本では、船井電機本社が「破産の手続きを止めて企業再生を目指す」とも報道されているが、タイ現法は完全閉鎖と見られる。