タイ貯蓄銀、中小企業支援で新たに1000億バーツの低利融資枠 AI による融資審査も

【タイ】国営タイ政府貯蓄銀行(GSB)が、景気低迷の煽りを受ける中小企業の資金繰りを支援するため、新たに1000億バーツ(4500億円相当)規模の低利融資パッケージを導入する。これまでの同規模の融資枠がほぼ消化されたことを受けた措置。

 ウィーラチャイ・アモーンタコンスウェートGSB暫定総裁は、「今年後半のタイ経済は、米国の関税による輸出減速や観光業の低迷など、国内外の要因によって依然として厳しい状況が続く」と分析。「債務の増加や正規金融機関からの融資アクセスの制限といった課題が、中小企業や地域社会の重荷となっている」とした。

 今回のパッケージでは、GSBが提携金融機関に対して年0.01%の超低金利で資金を供給し、金融機関は中小企業に対して年3.5%以下の金利で融資を行う仕組みとなっている。企業の資金流動性を強化し、競争力を高めることを目的としており、正規の資金調達ルートへの継続的なアクセスを確保する狙いがある。

 また、正規融資を受けられない社会的弱者層に対して年間200万人以上の支援を目指し、AI技術を活用した融資審査・実行プロセス最適化システムを導入する。これにより、審査の迅速化と精度向上、業務コストの削減を期待している。

 さらに、支店スタッフの業務支援として情報検索を迅速かつ正確に行える「AIチャットボット」も導入する。両システムは今年第4四半期に稼働開始予定で、これによって金融サービスの質向上と地域経済の持続的成長を後押しする。

ウィーラチャイ・アモーンタコンスウェートGSB暫定総裁

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